シンデレラはたったひとつの手掛かりで王子様に見つけ出してもらえた。
感動の再会劇。
だけど、私はシンデレラじゃない。
ガラスの靴も落としてこなかった。
王子様から渡された物は持っているけれど、そんなの意味が無い。
私は変わってしまった。
きっと、王子様が好きだと言ってくれた、キレイだった私はもういない。
だから、もしも私から会いに行ったところで門前払いに違いない。
もう一度あの笑顔が見たくて。
もう一度好きだと言って欲しくて。
王子様の目に留まるように努力をしてきた。
魔法はもう使えない。
誰も助けてくれない。
ならば、自分の力で動かないと。
「転入生を紹介します」
そう告げる教師の横には、私がずっと追いかけてきた王子様。
高鳴る鼓動を裏切るは、王子様の一言。
「葉山駿です。この学院で常盤魅綺に勝ちたくて転入してきました」
…何事?
私に…会いに来たわけじゃなく…?
私の深い想いは、もう少し隠さなければいけないのだろうか?
「俺と付き合って欲しいんだ」
勝負だと言ったり、告白してみたり。
恋焦がれていた王子様は、もしかしたら私以上に変わっていたのかもしれない。